背負式のブロワーです。
最近めっきりブロワーのパワー不足を感じるとのことで、お預かりしました。
その他の症状に、エンジンが掛かりにくい、掛かっても白煙をしばらく吐くなど、燃調の濃い状況も伺えました。
まずはマフラー詰まりを疑い、外してみます。
排気ポートに煤の付着が多いです。この煤ですが、かなり強固に固まっています。
点火プラグもかなり煤けており、交換の必要があります。
プラグポートから見えるピストンヘッド部も煤けています。
幸いにもピストンの壁面は綺麗なので、焼付きなどはありません。
マフラーは、コールマンのガソリンストーブで焼き切ります。
エンジンの出口の次は、入り口を確認します。
エアフィルターのヒダにびっしりと汚れが見えます。
草の綿毛などはエアブローで取れますが、細かな微粉末は取れませんので、エアフィルターを手配することになります。
次に排気ポートの清掃をします。
パーツクリーナーと木ヘラで綺麗にしました。
点火プラグを交換し、試運転してみます。
キャブレターにはチェーンソーと同様にLow/Highの調整ねじがあります。
最初はマイナスドライバーかと思いましたら、特殊なねじでした。
(PacManって言うんですかね)
まずLow側から調整し、アイドリング回転で最高回転数から燃料リッチ側へ設定します。
つぎにHigh側の調整ですが、同様に最高回転数を探りあて、左回しに燃料リッチ側へ設定します。
取扱説明書にも全開運転時の推奨回転数が6,550rpmとありますので、ちょうど良い状態になりました。
現状では汚れたエアフィルターでの燃料調整です。
新しいエアフィルターを入手後に、再度燃料調整を行います。
新しいエアフィルターを入手しました。
新旧比較で、こんなに汚れていました。
点火プラグも新品に替えます。
キャブレターの燃調を改めて調整しました。
全開時にピークで7,200rpm近くまで回りましたが、左回しに1/4回転ほど戻しまして燃料リッチ側に合わせます。
その時の回転数は6,900rpmあたりで、大変調子よく回ってくれました。